こんにちは、antakaです。
今日は、政府が検討している正常分娩に対する公的医療保険の適用について詳しく解説し、他の国での対応についても紹介します。
この新しい政策は、2026年度から実施される予定で、出産費用に対する経済的な負担を軽減し、少子化対策としても期待されています。
正常分娩と保険適用の背景
現在、正常分娩による出産費用には公的医療保険が適用されていません。
そのため、出産費用は医療機関ごとに自由に設定されており、全国平均では約50万3千円（2023年5月時点）となっています。
しかし、地域によってはその差が大きく、都道府県別の集計では最大で20万円以上の差があることもあります。
政府の新たな提案
政府は、正常分娩の出産費用に対して公的医療保険を適用し、自己負担をなくす方向で検討を進めています。
通常、病気やけがの治療では医療費の1～3割が患者の自己負担となりますが、出産に関しては別の枠組みを設けることで「自己負担なし」とする案が出されています。
これにより、全国一律の公定価格が設定され、サービスの質も確保されることが期待されています。
具体的な取り組み
厚生労働省とこども家庭庁は、有識者会議を来月にも新設し、保険適用の対象とする正常分娩の範囲などについての議論を本格化させる予定です。
この取り組みが実現すれば、出産費用の負担が大幅に軽減され、経済的な理由で出産を躊躇することが少なくなるでしょう。
出産育児一時金との関係
現在、政府は子どもを産んだ人に対して「出産育児一時金」として50万円を支給しています。
しかし、出産費用が50万円を超える場合、その超過分は自己負担となっています。
公的医療保険が適用されれば、この超過分の負担が軽減され、経済的な安心感が増すことで、子育て世帯の支援に大きく貢献することが期待されます。
無痛分娩や帝王切開は対象外？
現時点では、無痛分娩や帝王切開に対する保険適用については具体的な言及がありません。
これらの出産方法は、通常、医療的な介入が必要な場合に行われるため、既に一部保険適用されているケースがあります。
今回の政策検討では、正常分娩に焦点が当てられているため、無痛分娩や帝王切開については、今後の議論の進展を待つ必要があります。
他の国での対応
他の国々では、出産費用に対する公的支援がどのように行われているかについても見てみましょう。
1. フランス フランスでは、出産にかかる費用は公的保険でほぼ全額カバーされます。妊婦健診から出産、産後のケアまでが対象となり、自己負担はほとんどありません。この包括的な支援により、出産に対する経済的な負担は非常に軽減されています。
2. イギリス イギリスの国民保健サービス（NHS）は、出産にかかる費用を全額カバーします。妊婦は無料で医療サービスを受けられ、出産後のケアも充実しています。これにより、経済的な理由で出産を躊躇することはほとんどありません。
3. スウェーデン スウェーデンでは、出産費用は公的医療保険でカバーされており、自己負担額は非常に低く抑えられています。さらに、育児休暇制度も充実しており、両親が子育てに専念できる環境が整っています。
4. アメリカ アメリカでは、医療保険の仕組みが複雑で、出産費用も高額になることが多いです。ただし、メディケイドなどの公的支援プログラムがあり、低所得者層には支援が提供されています。それでも、自己負担が高くなるケースが多く、他国と比べると経済的な負担が大きいのが現状です。
まとめと感想
今回の政策は、少子化対策の一環として、出産費用の経済的負担を軽減し、安心して子どもを産み育てられる社会を目指す重要な一歩です。
他国の事例を見ると、日本でも同様の支援が必要であり、このような取り組みが進むことで、より多くの人が出産を前向きに考えるきっかけとなるでしょう。
個人的には、このような取り組みが社会全体に広がり、さらに多くの支援策が生まれることを期待しています。
出産は家庭にとって大きなイベントであり、その負担を軽減することは、未来の子どもたちのためにも非常に重要です。
ご覧いただきありがとうございました。💮
