無期懲役囚の手紙から考察する、無期懲役と終身刑の本質的な違い

こんにちはantakaです。

 

無期懲役囚がどのように社会から忘れ去られ、刑務所内での生活が彼らにどのような影響を与えるのかというテーマは、非常に深い問題を含んでいます。

 

この記事では、特に日本の無期懲役制度の現実や、その中で生きる受刑者たちの姿を取り上げています。

 

無期懲役を狙った事件

2018年に新幹線の中で発生した小島一朗による無差別殺人事件が、その象徴的な例です。

 

小島は「一生刑務所に入りたい」と無期懲役を狙って事件を起こし、実際に無期懲役の判決を受けました。

 

彼の手紙によれば、刑務所での生活は「とても幸福」であり、無期懲役になったことで「国が死ぬまで面倒を看てくれる」と述べています。

 

このように、社会に適応できず刑務所の中での生活を望む人々が存在することが浮き彫りになっています。

無期懲役の現実と「幸せ」

無期懲役の受刑者の中には、小島のように刑務所での生活を「幸せ」と感じる者もいます。

 

しかし、彼の手紙には社会での生活がどれほど苦しいものであったかがにじみ出ています。

 

刑務所では衣食住が提供され、努力しなくても生活が保障される一方、社会ではこれらを得るために努力が必要であったという現実が語られています。

 

この記述から、無期懲役が社会のセーフティネットとして機能している一面が見えてきます。

 

社会での適応に苦しむ人々にとって、刑務所は逃げ場であり、無期懲役という刑罰が逆に彼らにとっての「救い」となっているのです。

無期懲役終身刑:日本と海外の刑罰制度の違い

無期懲役という制度の限界が浮き彫りになる中で、日本と海外の刑罰制度の違いにも目を向けることが重要です。

 

日本における無期懲役は、仮釈放が許される可能性がある一方、海外の多くの国々では終身刑が導入されており、仮釈放のない「一生を刑務所で過ごす」ことが前提です。

 

例えば、アメリカやヨーロッパの一部の国々では終身刑が広く適用され、受刑者が二度と社会に戻ることができないケースが多く見られます。

 

これに対し、日本の無期懲役制度では、仮釈放が認められる場合もあり、その点で制度に大きな違いがあります。

 

この違いは、刑罰の目的や受刑者に対する社会の態度に影響を与えています。

仮釈放を放棄する者たち

一方で、無期懲役に服する中で深い反省に至り、仮釈放の機会を放棄する受刑者もいます。

 

美達大和はその一例であり、30年近くの服役を経て、仮釈放されないことを自ら決断しました。

 

彼は、自らの罪を深く悔い、被害者遺族に対する責任を感じながら、社会に戻らず獄中で死ぬことを選んでいます。

 

無期懲役が更生のための手段であるべきか、それとも社会の安全を守るための手段であるべきか、制度の在り方について再考する必要があるでしょう。

結論

無期懲役囚の生活や、彼らが社会から忘れ去られていく現実、そしてその中でどのように変わっていくかという問題は、個人的にとても深刻に感じます。

 

特に、日本の無期懲役制度には多くの矛盾が含まれているように思います。

 

刑務所での生活が「幸せ」と感じられる一方で、社会での適応が難しく、再び犯罪に走る恐れもあります。

 

この現実は、無期懲役という刑罰が必ずしも犯罪者の更生を目的としていないのではないか、という疑問を持たせます。

 

さらに、仮釈放があることで、無期懲役が本当に刑罰として十分な効果を発揮しているのかも疑問です。

 

個人的には、無期懲役囚が「出所したくない」と言うほど社会が過酷であるならば、もっと根本的な社会の問題に目を向けるべきだと感じました。

 

日本の刑罰制度は、犯罪者の反省や更生を目的とするならば、終身刑の導入など、もっと効果的な刑罰が必要なのではないでしょうか。

 

無期懲役囚が感じている「刑務所での幸せ」という現実をどう受け止めるか、そしてこれを改善していくにはどうすれば良いか、個人的にはもっと議論が必要だと思います。

 

日本社会が再びこの問題を問い直し、犯罪抑止や社会の安全を守るための有効な刑罰制度を築くことが重要だと感じます。

 

ご覧いただきありがとうございました。🌸